演技過剰なのかと思っていたら…

演技過剰じゃないよ

小学校に入ったくらいから、何かをやる時の事前動作が「なに?この演技?」ってくらいクサく感じることが多くなってきました。

 

例えば学校の仕度をするときに胸に手を当てて「大丈夫!私ならできる!きっとできる!」と叫ぶような、自分自身への独り言が増えてきたんですよね。

最初は「・・・プリキュア?」とも思ったんですが、どうも違うようで。

まあ人前で「俺の名を忘れるな!おまえを倒す男の名だ!」とか叫び出すわけではなかったのであまり気にしてなかったのですが、時々、おまえは歌舞伎役者か、と思うくらいの激しい演技がありました。

 

でも今思うと、そのくらい気合を入れてやらなきゃいけないくらいのことだったんですね、彼女にとってはいろいろなことが。

 

自分にとって意識しないでできてしまうレベルのことが、すごく神経を集中させないとできないタイプの人もいる。やっとそのことに気づいたわけです。

アクセル踏みながら、ミラー見て、ハンドル握って、助手席の人と話すなんて私には神業ですが、なんでもなくできてしまう方々もいる。

 

多分、この子にとっては「集団に合わせる」だとか「決められた時間以内にやる」だとかはものすごく神経を集中させなければ無理なことなんです。それを1日の大半やれってことは「毎日フルマラソン走れ」とか「毎日プーチン大統領と会談しろ」ってくらいの難易度だったりするのかと。

 

いろいろなことに向き不向きがあると思いますが、集団生活に向いていないタイプの人間は今の日本ではとても暮らしにくかったりします。

でも集団スキルしか持たない場合、集団を離れると途端に弱くなりますよね。それに気づきたくないから、いえ、気づいているからしがみつくのかな、とも思います。